0宣言の家を認めた
研究者たちの紹介

須﨑動物病院

須﨑 恭彦 院長 

1969年, 山形県生まれ。東京農工大学農学部獣医学科卒業、岐阜大学大学院連合獣医学研究科修了。

東京都八王子市めじろ台1-8-25 アゴラビルG101
TEL 042-629-3424
公式サイト こちらから

薬を処方しない、手術をしない、ワクチン接種をしない代わりに、食事の見直しやペットのマッサージなどでペットの体質を改善し、自然治癒力を高める動物医療に取り組んでいる。『愛犬のための症状・目的別栄養辞典』など著書は20冊以上。今の生活を見直して、ペットも、人も、みんな元気に!「薬に頼らず体質改善」をモットーに食事療法などを中心とした治療を行う須崎先生。固定観念を捨て、多角的な視点でペットの健康を支えるポイントを教えていただきます。

今の生活を見直して、ペットも、人も、みんな元気に!

【食事療法のきっかけは父の脳こうそく】
 当病院では、対処療法ではなく、原因療法を行っています。薬は出さない、手術はしない、ワクチンも打たない。その代わりに症状が出た原因を究明し、原因を取り除いていくと同時に、食事療法やマッサージなどを行うことで、症状の改善を目指しています。
 緊急性のある病気やケガであればもちろん西洋医学的な力で立て直さなくてはいけません。けれども症状が慢性化し、薬を投与し続けても落ち着かない、あるいは別の問題が出てくるというケースもある。そこで対処療法に疑問を持たれた飼い主さんがセカンドオピニオンを求めたいと思ったとき、別の選択肢を提示できる動物病院があってもいいのではないか?と思ったのが、この病院を開いた理由のひとつです。
 この方法にいきついたのは、父親の影響が大きいと思います。「問題解決がうまくいかなくて行き詰ったら、反対側から見てみなさい」という教育を子どもの頃からされていました。それでも学生時代は、症状はコントロールできると思っていました。しかし、そんな父がある日、脳こうそくで倒れてしまいます。父はずっと血圧の薬を飲み続けていたのに、病に倒れてしまった。病院の医師からは「元の状態に戻ることは難しい」と言われました。そのとき、せめて自分たちでできることはないか?と視野を広げたのが食事療法との出会いです。
 食事療法について猛勉強し、あれこれ手を尽くした結果、脳の機能回復には至りませんでしたが、血圧を下げることはできませんでした。それでふと、「これだけ勉強したのだから、動物に食事療法をやってみたら成功するのでは?」という錯覚に陥り、1頭目、2頭目と体質改善がうまくいき、錯覚が強化されていたのです(笑)。まわりの動物病院を見ても、食事療法を中心とした病院はない。だったら自分がこの道を進んでみようと決心しました。

【食事を見直すことも選択肢のひとつ】
 だからといって、食事療法が一番だとか、ペットは手づくり食で育てなくてはいけないとは思っていません。薬に限らず、すべてにおいて「こっちが正しい」「あっちが間違っている」と見るほうがおかしいというのが私の考えです。ペットの食事に関しても、「ペットフードは栄養バランスに優れているのだから、手づくり食は必要ない」「手づくり食を食べさせて、何かあったら心配だ」とおっしゃる方がいます。ペットフードを主食にして健康に問題が出なければ、それはそれでいいのです。
 でも、ペットフードが合わずに具合が悪くなってしまう子もいます。ペットフードには製品を一定期間保持するために保存料などの化学物質が含まれていますが、そういう子は体内の化学物質(異物)を処理する力が弱いのです。ゆえに、ペットフードを与え続けると処理が追い付かず、身体に何らかの症状が出てしまう。そうであれば、薬を与えてその症状を抑えるのではなく、視点を変えて「手づくり食をやってみるのもありですよ」ということです。
 動物も人間と同様、身体には「必ず元に戻ろう!」という仕組みがあります。そのあらわれが湿疹や下痢や嘔吐なのです。多くの方が、症状は悪いもので、薬でどうにかするものと勘違いしていますが、根本原因を取り除けば、症状は自然に消えていきます。
 不調をきっかけに日々の習慣を見直してみるのも大事なこと。身体を一度リセットする意味でも、食事を見直すという選択肢があることを覚えておいてほしいと思います。
広い待合室からライブラリーと受付が見渡せる。

【愛情のかけすぎがストレスになることも】
 これまでの症例から、病気の根本原因は次の7つに集約されることがわかってきました。
1. 水分摂取量の不足
2. 病原体の感染(細菌、ウイルス、カビ、寄生虫など)
3. 化学物質の汚染
4. 重金属の汚染
5. 静電気・電磁波の影響
6. 肉体のストレス
7. 精神のストレス
 慢性の病気の場合は、複数の原因が重なって生じています。因果関係にパターンはなく、これらが複雑に影響をおよぼし合い、身体の反応が正常でなくなり、さまざまな症状につながるのです。症状には個体差があり、「これさえやれば大丈夫」ということはできません。
 ですが、試す価値のあることはいくつかあります。手づくり食のほかにも、たとえば、水道水にフィルターをかけて浄水を与えてあげることで、重金属の汚染からペットを守ることができますし、室内の湿度をコントロールすることで、静電気が抑えられる可能性がありあます。「ペットをなでるたびに静電気が起きて困る」という方は、シャンプーを変えてみるのも方法です。
 なかには飼い主さんの体調と連動して症状が悪化してしまうペットもいます。愛情表現としてやっていることが、犬や猫にとってストレスになることがあるのです。たとえば、皮膚疾患のある子をしょっちゅう抱き寄せて、「お願い、赤くならないで!」と訴えたとします。すると、犬や猫は飼い主さんの頭に浮かぶイメージを読み、健気に応えようとするのです。つまり、「皮膚が赤いイメージ」と読み取って、皮膚がかゆくなり、なめすぎて毛がすれ、荒れて赤くなる。それを繰り返していたら治るものも治りません。
 「この子がいなくなったら、私はどうすればいいの?」と思う飼い主さんは多いと思いますが、自立していない人が心のよりどころとして動物を飼うと、逆に傷つけてしまう場合があるのです。「私はこの子といると幸せ」「でも、もしこの子がいなくなっても、私は一人でも幸せ」という気持ちで、ペットと適切な距離を保つことも大切です。

【飼い主が元気になればペットも元気になる】
 飼い主さんとペットの関係性というのは、想像を超えるものがあります。病気の飼い主さんが入院したらペットの症状が落ち着いたというケースはよく経験しますし、飼い主さんの症状が改善したらペットのアレルギー症状もなくなったという例もあります。
 ともかく飼い主さんもペットも元気になってほしい。そのためにも、飼い主さん自身がまず健康に気をつけることが大切です。こまめに清掃をして室内を清潔にする、面倒でも湯船に入って体をしっかり温め血行をよくするなど、今すぐできることはたくさんあります。
 ともに生活する環境をよりよいものにする意識も必要です。心身がリラックス不足では、本物の健康は得られません。家を選択するのであれば、病気の原因となる化学物質を多用した建物は避けたほうがいいでしょう。世の中には安い家もたくさんありますが、「価格相応」で安いもので身体にいいものができるとはとても思えません。それを「良心的」という言葉で片付けるのは、買い手側の都合でしかないと、私は思うのです。
 みなさんのなかには、ご家族の体質改善を目指すきっかけとして、マイホームを建てようとお考えの方もいるでしょう。新しい環境づくりを機に、気持ちもあらたに切り替え、生活を見直すことで人もペットも元気でいられるのではないでしょうか。

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