0宣言の家を認めた
研究者たちの紹介

直原ウィメンズクリニック

直原 廣明 院長 

1985年、大阪医科大学卒業後、大阪大学医学部付属病院などに勤務。大阪大学医学部産科婦人科学教室にて博士号を取得。米国オハイオ州シンシナチ小児病院などを経て、直原ウィメンズクリニック開院。
産科を中心に、若年から老年まで地域における女性のためのトータルケアを目指している。

大阪府豊中市新千里南町2丁目11-1
TEL 06-6871-0314
公式サイト こちらから

年間約700人のお産に立ち会ってきた直原医師。
妊娠中からお母さんと赤ちゃんの絆の確立を目指し、
出産をより安全なものへと導くための“心と体の安定”を促す方法について伺います。

当クリニックの考え方は、出産という女性の一生の中でも大きなイベントに向かう妊婦さんに寄り添い、「この子を産んでよかった」と思ってもらうこと。
妊娠期間に母親としての心構えをしっかり育て、産む力を十分に発揮して「安産に持っていく」のが私たちの仕事だと思っています。
【“調べすぎ”が不安のもとになる】
 出産は女性の一生の中でも大きなイベントです。当クリニックの考え方は、その一大イベントに向かう妊婦さんに寄り添い、「この子を産んでよかった」と思ってもらうこと。妊娠期間に母親としての心構えをしっかり育て、産む力を十分に発揮して「安産に持っていく」のが私たちの仕事だと思っています。
 その裏側には、妊娠・出産に関して必要以上に不安を抱え込む人が多いという現実があります。「一人目の出産の痛みがつらくてトラウマになり、妊娠を控えている」というひともいれば、初産で「自分は出産の痛みに耐えられるだろうか?」「赤ちゃんに障がいがあったらどうしよう」と思う人もいます。最近は、インターネットなどで出回るネガティブな情報に振り回され、不安を募らせてしまう人も多いようです。
 もちろん出産にはリスクがありますが、不安や緊張ばかりが先に立ってしますと、赤ちゃんのためによくありません。痛みに関しては、自分で上手にコントロールできずにパニックになってしまう人もいるので、そこは臨機応変に対応しながら、最終的に「産んでよかった」と思える出産を目指しています。
 何よりも大切なのは、赤ちゃんにことを愛おしく思う気持ち。自分が優先で「痛くないお産がいい」と言う妊婦さんには、「赤ちゃんとお母さんが一緒にがんばって、安産にするのが一番いい方法だよ」とお話ししています。赤ちゃんは、その方のお腹に宿った時点でお母さんのことが大好きなのですから、あとはお母さんが赤ちゃんとどう付き合っていくのか、どれだけ赤ちゃんに思いやりを持てるかが大事になってきます。
 多少のストレスはあっても、お母さんとしての心構えが整い、万全な体調でお産に臨むと、出産もスムーズに終えられることが多く、母子ともに健康で回復も早いのです。だからこそ、妊娠健診でしっかり体の状態も診ています。

【リラックスできる環境づくりも医師の仕事】
 特に精神面の安定をはかり、リラックスした状態で自然分娩してもらうため、当院ではソフロロジー法を取り入れています。
 ソフロロジーの基本概念は、お母さんと赤ちゃんとの絆をつくりながら、赤ちゃんにとってやさしいお産をしましょうということ。具体的には呼吸法を覚えてもらい、気張りすぎず、力みすぎずに赤ちゃんにたっぷり酸素をあげながら出産しようというコンセプトです。そうすると、生まれてすぐ「オギャー」と泣いてくれる、ピンク色の肌をした元気な赤ちゃんが出てくるのです。
 お母さんがリラックスできていると、痛みも多少緩和されるといわれます。そのために、分娩室を自宅のリビングの延長のような雰囲気にし、万が一のときに使う医療器具が視界に入らないよう、すべて扉の内側に収納。陣痛が始まって、お産をして、回復するまでの時間をひとつの部屋で過ごせるようにしています。
 また、出産時にα波という脳波が出るよう、ソフロロジーのオリジナル音楽をかけています。α波が出ていると、鎮痛作用のある通称「脳内麻薬」と呼ばれるエンドルフィンが分泌されやすくなることがわかっています。そうした環境をつくることも産科の医師の仕事だと思っています。うちはリラックスして産める人が多いせいか、2人目、3人目を産むケースがすごく多いですね。
 そのほか、母親学級(ウェルカムベイビークラス)やロビーに設置してあるグランドピアノを使ったエンジェルコンサートへのご主人の参加も呼び掛けています。妊婦さん同士の情報交換やコミュニケーションも必要ですが、ご主人にも新しい家族を迎える心の準備をしてもらうことが、ハッピーな出産につながると思っています。

【愛情ホルモンは右脳から。癒し効果で右脳を活性】
 妊婦さんにとって理想的な生活習慣とは、早寝早起きをして、夕食は夜8時までに済ませ、バランスのよい食事、適度な運動を心がけることです。ところが、仕事をしているとそうはいきません。朝9時から夕方5時までと時間がきっちり決まっている人はまだいいのですが、残業で夜8時9時まで働いている人はいくらでもいるわけで、そういう人い「8時までに夕食を」と言っても難しい。しかし、そういう仕事のやり方を妊娠中もずっと続けていると、どうしてもトラブルが多くなってしまうのです。不規則な生活が続くと食事の栄養バランスが崩れ、体重が増えやすくなり、妊娠糖尿病といった病気にもかかりやすくなります。
 また、仕事量が多い人ほど左脳優位になりがちです。左脳は読み、書き、話す、計算、論理的思考などを担当し、右脳はイメージ、感覚、ひらめき、直観などを司るといわれていますが、出産に関しては、どちらかというと右脳優位であってほしい。右脳が活性化すると、オキシトシンという「愛情ホルモン」が出やすくなります。そういうちょっとほんわかした状態になることが大切なんですね。
 左脳がいけないということではありませんが、左脳が優勢になるほど頭でっかちになって不安が大きくなり、神経が張りつめてしまう。それではスムーズな出産ができません。「さあ、お産が始まりますよ」というとき、急にモードを切り替えられるほど人間は器用ではないのです。
 せめて家に帰ってゆったりする時間があればいいのですが、あわただしく食事をして、シャワーをサッと浴びて寝るだけの生活では、お腹の赤ちゃんに話しかける時間もゆとりもありません。
 それでもなかなか仕事を抑えることができない人には、なるべく五感を使うようアドバイスしています。わずかな時間でも好きな音楽を聴いたり、アロマの香りで心を休ませたり、お休みの日には自然の中を散歩して、木々の香りや風を感じたりすることで、右脳が徐々に活性化してきます。木材が発する癒し成分も右脳優位に導くスイッチのひとつ。木をふんだんに使った自然素材の住宅も、妊婦さんにとってはいい環境だと思います。

広い待合室からライブラリーと受付が見渡せる。

【妊婦さんに優しいのは温度差の少ない住環境】
 もうひとつ、妊婦さんにお伝えしているのは、冷えを予防するために「短い時間でもいいからお風呂に浸かる」ことです。特にデスクワークが中心の人はほとんど体が冷えています。私はこれまでの経験上、冷えている人のほうが逆子になる確率が高いと感じています。
 ただし、熱いお湯はやめておいたほうがいい。一軒家の場合、部屋によって温度差が大きいので、お湯が熱いとそれだけ血圧の変動が大きくなってしまいます。お年寄りだけでなく、妊婦さんもそこは気をつけないといけません。
 その点、住医学研究会が提唱している「0宣言の家」は、優れた断熱効果で家のどこにいても温度差が少ないと聞きます。冷えを予防し、血圧の安定がはかれるという意味では、出産を控えたお母さん、おなかの赤ちゃんにとってもやさしい環境と言えるのではないでしょうか。
 出産後の赤ちゃんをケアし、見守る環境も必要です。当クリニックでは、子どもクリニックを運営し、生まれてきた赤ちゃんの健康チェックはもとより、出産直後の赤ちゃんの予期せぬ事態にも対応する体制を整えています。さらに、医療法人では全国で初めてとなる認可保育園を子どもクリニックの上に設けています。地域でお母さんと子どもを守っていく。そこでこそ、のびやかな社会がつくれると思っています。

赤ちゃんを愛おしく思う気持ちが自然にあふれ出てくるような
心身の環境づくりを目指しています。

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