医療法人山桃会 Y・H・C矢山クリニック 理事長/バイオレゾナンス医学会 理事長
病気の原因は「金属」「化学物質(食品、柔軟剤、家の建材など)」「潜在感染(ウイルス、カビなど)」「電磁波」「精神的ストレス」の5つだと考えています。例えば新型コロナウイルスは、鼻・口から弱毒菌(ウイルス)が入ることが大きな原因ですが、すべての人が感染するのかといえば、そうではありません。喉や鼻に違和感があった早い段階で対処できれば感染せずに済みます。私の提唱する「イソジンマスク」もおすすめです。
病原体から体を守るために大切な「免疫」ですが、室内の空気中に漂うダニやカビ、ホコリなどの不潔な病原体が、この「免疫」を常に働かせ続けています。これらは言わば「雑魚キャラ」ですが、いくら排除しても鼻・口から大量に入ってくると徐々に体内に溜まり、いざコロナウイルスのような「強いボスキャラ」がやってきた時に防御できない事態になってしまいます。「アトピーがなかなか治らない」というのも、実は、ダニ、ホコリが原因です。
これらを体に入れないようにするには、住まいの環境がとても大切です。家のホコリ1グラムの中にはダニが1000匹、カビが13万個も含まれているといわれます。食品添加物や皮膚に炎症を起こしやすい柔軟剤は買うのをやめれば済みますが、空気は吸わないわけにいきません。それから壁紙や建材、家具の接着剤などに使われている化学物質も、アトピー性皮膚炎やシックハウス症候群(頭痛、不眠、目やのどの痛みなど)の原因になるため、化学物質を排除し、可能な限り自然素材を使った環境を整えることが大切です。
住医学研究会が推奨する『0宣言の家』は断熱性能に優れ、カビが発生せず、ダニが発生しにくい健康住宅に住むことで、アレルギー症状が緩和するというデータもあります。一日の大半を過ごす「家」の環境を整えることが、家族の健康を守ることにつながるのは間違いありません。私のクリニックも「患者さんの体が少しでも楽になるように」との思いで、住医学研究会が認める環境づくりを意識した建物です。コンセプトは「治療装置としての建物」。こだわりの無垢材を使い、「気」が流れるような設計を採用しました。患者さんから「待合室で過ごしているだけで体が楽になった」という声も寄せられています。
健康づくりで大切なこととして私が提唱しているのが「適切な住宅環境」の大切さです。
暖かい家は、心筋梗塞や脳卒中などの病気を予防し「健康寿命を延ばす」と考えられます。
医療費・介護費の負担が年々増加し続けている中で注目されているのが「ゼロ次予防」、
つまり健康的な環境を整えて病気の原因をつくらない、病気を遠ざけるという考え方です。
では、病気を引き起こさない家をつくることはできるのか?私たち住医学研究会はこれまで足かけ7年にわたり、全国の『0宣言の家』施主様のご協力で、健康状態や住宅性能を詳しく調べる協働研究調査を行ってきました。その結果、「鼻・目などの症状、睡眠の質が改善された」ことや「室内の温度・湿度が医学的にみても最適な状態になった」ことが明らかになりました。このような一定規模の緻密な追跡調査研究成果は、日本では初めての快挙ではないかと思います。
私自身、ハウスメーカーで建てた家を「0宣言の家」でリフォームしたところ大きな変化を実感しました。以前の家では2月の寝室温度は「6.4度」でしたが、引っ越し後は寒さが解消されて風邪を引きにくくなり、ぐっすり眠れるようになったのです。一番の収穫は、妻の血圧が安定したことです。以前は最高血圧が160mmHg以上ありましたが、リフォーム後は140mmHg程度まで下がり、薬も必要なくなりました。建材が違うだけで体感も大きく変わります。健康に気を遣われている方は、ぜひ家づくりにもこだわってください。「建物」というハード面と「家族団欒の時間や熟睡できる住環境」というソフト面の両方が、健康な身体づくりと非常に深く関わっているからです。今後も「適切な住宅環境」と健康長寿に関して研究を続けていきたいと思います。
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とまこまい脳神経外科、岩見沢脳神経外科、大川原脳神経外科病院、町立別海病院 小児脳神経外科部長/小児リハビリテーション科部長
小児の脳神経外科をやって38年になります。私のところにやってくる子どもたちは、多くが「手の施しようがない」とほかの医師なら無理、治療適応外とあきらめる重症の子がほとんどでした。何らかの方法は必ずある「不可能を可能に」と新たな外科手術などの治療に挑戦し、助かる命が増えました。しかし、そのままでは“生きているだけ”で終わってしまいます。私は、子どもたちが社会の中に位置づいてはじめて治療が終わると考えています。「相手の思いがわかること」、「自分の意思を表すこと」、「自分で考え、理解し、自らの経験、体験を重視する」のです。判断し、推測し、行動する“社会適応能力”が獲得出来れば、社会の一員として認められ、社会貢献ができます。そのことを学ぶために、重度の障害があっても絵を描いたり、水泳や乗馬、あるいはスキーをさせ、身体を動かしながら、あいさつや時間の観念、忍耐、積極性、チャレンジといったことなどを教えています。「みんな同じ人間だべや」の考えのもとみんなと同じように考え、体験、経験を主に、生きぬく力を獲得します。「体育館型能動的展開」と名付けています。
不可能を可能にするためには本人の努力やストレス対応能力の獲得も不可欠ですが、家族や周囲の人との信頼関係も重要です。つまり、「“心”と“体”がリラックスできる環境にいること」つまり、“住環境”が成長するうえで鍵になるのです。自然素材を使った「木の家」は、家に入った瞬間から「気持ちいい」と感じるでしょう?そういうリラックスした感覚が大切なんですね。目には見えなくても、「空気が違う」「木のいいにおいしかしない」といったリラクゼーション効果が、ストレス緩和に繋がります。あるご家族が脳障害のある娘さんと『0宣言の家』に引っ越した後、大きな発作が一度も起きず、表情が穏やかになって家族旅行にも出かけられるようになったという事例もあります。私も訪問して、娘さんの成長ぶりや、ご家族の幸せな様子を見せてもらいましたが、環境が変わって、安心して眠れるようになると、基本的にストレスが減り、能力が伸び、けいれんは起きにくくなるのですね。リラックスできる生活空間の中で、その人が持っている能力を存分に伸ばしてあげればいいのです。どんなに重症であっても、努力して少しずつ課題を乗り越えていくことで、「やればできる」という自己肯定ができるようになり、必ず社会貢献できる日が来ます。それは私の経験から明らかです。「生きる」ではなく「生きぬく力」がついてくる。
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歯科医として私がもっとも力を入れているのは「矯正」の分野です。従来は常に矯正器具を装着する必要がありましたが、当院では、来院する度に装置を使ってあごを少しずつ前に成長させ、その人にとって正しい位置にもっていく治療法を行うと、耳鼻科領域にまで改善がみられました(成長期の小児には「バイオブロック」、小学校高学年~大人には「ランパ」を施術)
例えば、あごの発育が遅く小さいため、のどの器官が圧迫されて軌道が狭くなり口呼吸しかできない子どもが鼻呼吸できるようになったり、耳鼻科に11年間通い続けていた鼻づまりの症状がピタッと治まったり、ぜんそくの症状が改善したりと、歯並びがよくなるだけでなく、元気になる子どもが続出しています。楽に鼻呼吸できることで姿勢がよくなったり、小顔になって可愛くなったりするのを目の当たりにし、口腔内の環境が一生に影響を与えることを実感しています。
“一生ものの価値”という点では、歯も、住環境も同じです。子どもの成長期は決まっていますから、今しかできないことは今やらないといけないという中で、あごの位置を正しく成長させていく。一番基本の部分を治すと虫歯になりにくいし、病気にもなりにくい。しかも可愛くなる。つまり、子どもに素敵な未来をあげられるのです。住宅で言えば、いい環境をつくってあげることで、いい健康状態を毎日維持することができます。例えば無垢を使った室内に綺麗な空気で満たされていると、まるで森林浴をするかのように快適に過ごせますよね。体と心をしっかりと休めてリセットでき、また次の日も元気に過ごすことができます。家族みんなが和やかに過ごすことができる環境というのは大切ですね。私のクリニックでも患者さんに心地よく過ごして頂けるよう、待合室や診療室の環境を整えています。例えば患者さんのプライベートに配慮した個室タイプの診療室にしたほか、うがいをする時に使う診療台や消毒液などの気になる匂いを取り除き、リラックスして診療を受けていただけるような工夫をしております。“抜かない・削らない・痛くない治療”を、これからも目指していきます。
建築・経営コンサルタント、「0宣言の家」開発者、ウェッジグループオーナー
「エアコンや床暖房に頼らずとも夏は涼しく冬は暖かい」「アトピーや持病のある方でも安心して暮らせる」…住む人のことを第一に考えた家づくり、『0宣言の家』を開発することになったのは、とあることがきっかけでした。まだ若かった工務店経営時代、自ら建てた家がわずか5年でリフォームする必要に迫られたうえ、3人の娘たちが次々とアトピー性皮膚炎を発症したのです。真面目に家づくりを勉強し、高気密工法と最新の建材を使った家でこんなことになるとは…と、非常に大きなショックを受けました。
実は、日本で「良い家だ」と評価されている家づくりは、健康面や耐久性を十分に配慮されているとは言えません。そのような事実を知りつつ、何もできずに家を建て続けてきた自分にじくじたる思いを重ねていた私は、その日ようやく決心がつきました。「もう二度とお客様の不利になるような家はつくらない。今日からは接着剤やビニールクロス、体に害のある材料の使用は禁止する。もし材料がなければ、命懸けで良いものをつくる。それができなければ、会社をたたむ!」と社員の前で宣言したのです。
たとえ家を建てる時に使い勝手が良くても、住む人の健康を害する可能性がある材料は一切使わずに本物の家をつくれば、家が長持ちするのはもちろん、室内の空気が綺麗になり、住んでいるだけで自然と免疫力が高まります。「住環境と健康って関係するの?」とビックリする方もおられるかと思いますが、全国のお施主様から寄せられる声や、慶応義塾大学・東京都立大学と連携した協働研究調査の結果をみても、住まいの大切さは明らかになっています。時代は進み、アトピーをはじめとするシックハウス症候群への理解や、断熱性や健康面に配慮した家づくりへの意識は高まってきました。
しかし、接着剤や塗料といった建材の安全性、それから断熱性や調湿性を自然な形で高めた家づくりについて、日本の法律はまだ十分に応援してくれているとは言えません。
これからも、家族みんなが健やかになり、長きにわたって快適に過ごせる住まいを追求していきます。